研修医からのメッセージ

研修医からのメッセージ

研修医からのメッセージ

林 宣宏  2019年、藤田医科大学卒

医師としての基礎

集中治療室での研修の朝は、入室患者さんの温度版作成からはじまります。患者さんの夜間の状態の変化の有無、朝の身体所見・血液検査・レントゲン検査・心電図検査の結果を自分の目で確認し、書き込んでいきます。この行為が医師としてどれだけ大切であるかということを学んだのが、集中治療室でした。温度版に記入していくことは一見とても簡単なことのように思えますが、集中治療室の研修は決して温度版の作成自体を求めているわけではありません。作成を通して患者さんの状態を把握することを求めているのです。私にとってはそれが大きな壁でした。目の前の所見が何を意味しているのかを捉えきれていないからこそ、記入の間違いも発生しますし、何を伝えたいのか読み手に全く伝わらない温度版を数多く仕上げてしまいました。指導医の先生方からは、初期研修医が何を考えて温度版を記入したかは驚くほど一目瞭然なのです。その度に優しく、時には面白く、時には厳しく指導していただきました。お陰で今では、温度版作成を通して病態を紐解く・把握する・診療に役立てていく面白さや重要さを知りました。 もう一つ、私は医師としてとても重要なことを学びました。医師は疾患に対する治療をしているだけではないということです。集中治療室では全員で朝夕とカンファレンスを行っています。そこではそれぞれの症例の治療方針はもちろんのこと、社会背景を加味した上での「診療の方針」について議論しています。ICの方針についてまで細やかな配慮を議論している姿、これが私にとっては目から鱗でした。何が患者さんにとって最善なのか、それを念頭において全力投球で全症例診療に当たっているのです。そしてそれが医師としてぶれてはいけないあるべき姿であると、先生方から背中で教わっているように感じました。

手技に対する姿勢

熱い集中治療室の先生方には、手技についても熱心に指導していただきました。「全ての行為に意味を持たせろ、そうすれば手技の動きは洗練され、より迅速かつより安全な手技を行える。」何よりもこの言葉を雄弁に語っていたのは先生方の手技でした。実際、私自身が手技を担当することも数多くあります。その度に私の指一本の動きにまでフィードバックがあり、とても勉強になりました。

これから研修する方へのメッセージ

医師としての基礎は何か、初期研修医として身に付けなければならないモノは何かと考えた時に私は2年目に再度集中治療室で研修することを選びました。千葉北総病院の集中治療室での研修は、医師としての基礎を明確に言葉と姿勢で教えてくださいます。私は集中治療室で教わったことを私の医師人生の礎にしたいと思います。きちんとした一人前の医師になるため、そのための土台を造る研修ができる場所です。また、診療の上でもグループの一員として積極的に参加することが求められます。自分なりのアセスメントをする難しさ、楽しさも経験できます。

齊藤 理帆 2018年、日本医科大学卒

初期研修医にとっての集中治療室

日本医科大学千葉北総病院集中治療室は循環器内科医により構成されるclosed ICUであります。集中治療室に入室した患者さんは何科の患者さんであれ、集中治療室の医師が主治医となり、全身管理が行われます。どんな病院でも集中治療室というのは最も死と近い場所であると思いますが、集中治療室の先生方は日々、患者さんを死の淵から引き戻そうと働いています。
初期研修医はそんな先生方のもとでチームの一員として働きます。もちろん、患者さんが急変したときも対応に参加し、救急外来でショック状態の患者さんが来たときも診療に参加します。さらに集中治療室では、さまざまな手技を学び、実践する機会がたくさんあります。毎日2回行われるカンファレンスでは、自分の担当する患者さんについて、先生方に学びながら、治療方針を検討したり、これまでの症例と比較したりします。すなわち、初期研修医にとっては、急性期診療に携わるという点においても、手を動かすという点においても、疾患や病態を学ぶという点においても、集中治療室では学ぶ機会がたくさんあるのです。

理想の医師像

集中治療室は研修医にとってたくさん学ぶ機会のある場ですが、加えて、私にとっては自分の目標を見つけることができた場だと思っています。
2年前の春、自らのなかに理想の医師像を抱いて、初期研修に臨みました。しかし実際に研修がはじまると理想と現実の自分との乖離に日々愕然とします。それどころか、自分の理想とするような医師に実際に出会うことさえ難しいのです。研修の忙しさの中で理想を見失いそうになりました。そもそも研修がはじまるまえに抱いていた理想の医師像というのは空想上のものでしかなく、実体を伴わないのです。
1年生のはじめの半年の研修を経て、私は何のために医師になったのか、自分はいったいどうなりたかったのか、よくわからなくなってしまいました。そこで秋からローテートすることになったのが集中治療室です。目標も見失って、途方に暮れているなか、急性期医療そのものである集中治療室で研修することは、とても気が重かったのを今でもよく覚えています。しかし、研修が始まると、先生方は研修医のことをひとりの人間として尊重し、チームの一員として接してくださいました。自分もできることをきちんとしたい、できることを増やしたいという気持ちを抱くようになりました。ひたすら患者さんのために尽くす先生方を見て、「こういう医師に自分もなりたい。」と思うことが毎日ありました。空想上の理想像が、実体をもって、私の目の前で働いていました。「自分には到底こんな医師になることはできない。」と思い知ることも数知れずありましたが、それでも実在する理想の先生方のもとで研修できることは非常に恵まれたことでした。
集中治療室の医師はどんなに忙しくても、どんなに不条理なことがあっても、患者さんのことを第一に考えて働いていらっしゃいます。医師とはもともとそうあるべきですが、それを実現している先生を目の当たりにし、先生方にご指導いただく機会は大変貴重でした。
かなしいことですが、ひとは私利私欲を貪ったり疲労と恐怖にめげてしまったりします。しかし、私が集中治療室で見たのは、どんなときも病めるひとに尽くし、大義を貫くことのできる医師です。私にとってのヒーローです。素晴らしい先生方のもとで学ぶことができたことに感謝します。集中治療室の先生方のもとでもう一度修行できる日まで、少しでも恥ずかしくないよう、私がここで出会った理想を追いかけて、日々精進する次第です。

これから研修する方へのメッセージ

私は研修が始まる前、集中治療室の研修が恐ろしくてなりませんでした。自分の理想像も見失った状態で、急性期診療に加わることも怖かったですし、忙しい日々についていけるのかも不安でした。しかし、実際に研修がはじまると、毎日が飛ぶように過ぎていき、たくさんの症例を経験し、充実していました。1年生の秋のローテートで、自分の理想を集中治療室にみた私は、2年生の研修期間12か月のうち7か月を集中治療室で過ごしました。その間、たくさんの患者さんが集中治療室という死の淵の地獄から一般病棟という日常の一歩手前に出ていくのを見ました。ほかでもない患者さんのために命を削って働く先生と出会うことができ、それだけでも北総病院で研修した価値があると思っています。ぜひ千葉北総病院集中治療室で、自分のヒーローを見つけて、その先生のもとで学ぶことのできる幸せを実感してください。

渡久地 陸 2018年、群馬大学卒

豊富な経験数

私が集中治療室を回ったのは1年目の4、5月であり、集中治療室から研修がスタートしました。研修がはじまったばかりで何もわからず2か月が終わってしまったことと、もともと集中治療に興味があったため、内科もある程度回った2年目に再度選択して回ることにしました。
集中治療室では嵐のように急患が搬送されてきます。研修医1~2名に対して多くの患者が来るため、典型的な教科書通りの症例から複数の病態が絡み合い複雑な症例、そもそも原因がよくわからない症例など、たくさんの症例を経験できることが集中治療室での研修の最大の利点であります。多くの症例を診られるだけでなく、研修医も特定の患者さんを1人受け持ち、主治医として病態を考え、指導医の先生と議論しながら治療方針を決めていくため、内科医としての考え方も身に付けることができます。また毎日(朝夕2回)のカンファレンスでは、担当患者について初診患者であれば現病歴から初療の経過、入院患者であれば現在の状態や今後の治療方針について発表するためプレゼンテーション能力も養うことができます。
さらに集中治療室では、末梢静脈路確保にはじまり、中心静脈カテーテル留置、動脈ライン確保、気管挿管など多くの手技も経験することができます。実際にAMIのPCIでは2番手、3番手として治療に参加することも可能です。特に2年目で選択して回ると1年目のときよりも多くのことを任せてもらえるため、できる手技も増え、自信につながります。

良好な研修環境

私の勝手なイメージで、急性期医療に携わる先生方は、緊迫感があり、ちょっと怖いというイメージがありましたが、当院集中治療室の先生方はとても優しく、常に研修医の体調などにも気を留めてくれています。さらに非常に指導的でもあり、心エコーの当て方や担当患者の病態についてなど様々なことを丁寧に教えて頂けるためとても勉強になります。
また、カンファレンスで真面目な議論をしていると思ったら不意にギャグが聞えてきて場が和むといった場面も多々あります。そんな先生方が、急患が来て初療にあたる際は真剣な顔に変わり、病態を考え、論理的に治療を進めていく姿はとてもカッコよく惹かれます。このような先生方の下で研修できるため、ストレスなく楽しく充実した研修を送ることができるのも千葉北総病院集中治療室での研修の魅力の一つであると思います。

これから研修する方へのメッセージ

将来、何科に進むかにかかわらず、医師として必要である病態の考察力や急変時の対応など、多くのことを学ぶことができます。特に2年目で回ることで主治医として積極的に議論に参加することができ、多くの手技も任せてもらえ、知識・手技ともにたくさんのことを学べるため、有意義な研修を送れることは間違いないです。

綿貫 茉衣子	2016年、日本医科大学卒

勉強の場として

千葉北総病院の初期研修プログラムは、1年目に半年間急性期部門をローテートすることになっており、中でも集中治療室に2カ月間回ることが最大の特徴といえます。当院の集中治療室は内科の急性期疾患全般をみており、内科6か月のローテートとは別に更に全身管理を学べます。 私は1年目の秋にローテーしましたが、急性期疾患の全身管理は呼吸・循環以外にも様々な治療が同時に行われており、初めは手技や1日先生方の後を追うことで精一杯で、病態や治療について考察する余裕もありませんでした。しかし、毎日行われる朝夕のカンファレンスの内容を聞き、先生たちの考えを学ぶことで徐々に目の前の患者さんに何が起こっているのかを整理できるようになり、手技だけでなく学術的にも非常に勉強になりました。私は2年目の1月にもローテートしましたが、担当の患者さんを決め、指導医の先生と一緒に治療方針を考え、先生方に伝わるようにプレゼンテーションをすることで、自分が今まで学んできたことの復習や足りなかった知識を得ることができました。

理想の医師像となる先生方の存在

当院の集中治療室の先生方は日々の診療と病棟管理で非常に忙しいのにも関わらず、院内で急変がありコンサルトがあると必ず病室まで足を運び、診察をして集中治療管理が必要かを判断します。その際は患者さん一人一人に真摯に対応し、積極的に患者さんやご家族の方とコミュニケーションを取って方針を決めます。このような先生方の患者さんや医療に対する姿勢は心から尊敬するものであり、研修医1年目から先生方と共に働けることは非常に有難いことだと思います。

これから研修する方へのメッセージ

急性期の治療に携わる機会は少ないですが、ここで急性期疾患を沢山経験したことで、以前よりも病棟での急変対応時に自ら動けるようになったと感じています。集中治療室の先生方は非常に温かい雰囲気で教育的であり、分からないことは気軽に質問することもできます。将来どの診療科に進むのであっても、ここで全身管理を学ぶことは必ず今後の医師生活にプラスになると思います。 是非北総病院の集中治療室で充実した研修生活を過ごしてください。

貝沼 駿介	2016年、日本医科大学卒

医師としての姿勢

集中治療室では心筋梗塞や心不全と出会う機会が多いですが、心疾患だけでなく重症敗血症、呼吸不全、DICなどIntensiveな治療を必要とする症例も経験しました。私は1年目の初めの2ヶ月集中治療室からスタートしました。そこで見たCCUの先生は、日々真剣に診察し的確な治療方針を立て、それを実行していました。医療に対し真摯な姿勢は常に崩さないということを学びました。臨床でわからないことや治療に難渋した時、妥協せずとことん文献を調べたり他科の先生に意見を聞いたり、曖昧にしがちな問題点をクリアにしカンファレンスで議論する。そのようにじっくりと考えることで知識が深まり次に活かせると思います。日々の業務に追われる時間も多いですが、先生も熱心に指導してくれるので、必死に食らい付いて頑張ると確実にレベルアップできると思います。

急変したら

ICUには一般病棟から急変して入室する患者さんもいます。実際、自分が担当の患者の状態が悪化したとき相談に乗ってもらったこともありました。逆に、2年目にCCUをローテーションした時に、何例か病棟で急変し緊急カテーテルや挿管となり入室した患者を診ました。 院内で本当に信頼されていて、当直中はとても心強い存在となっています。

これから研修する方へのメッセージ

医学的知識を習得することは研修医にとって当然必要なことですが、臨床の現場で危険を察知したり変化に気づいたりすることがもっと重要だと思います。これは経験を重ねることで感覚が身についてくるので、とにかく現場で何が起きているのか、自分に何ができるのか考えて研修してください。将来どの科に進むかは関係なく、2年目にローテーションするとより学ぶことは多いと思います。

猪口 和美	2015年、日本医科大学卒

思いきり学べる

循環器内科の先生方が主体の集中治療室のため心筋梗塞や心不全の患者さんはもちろん、その他のありとあらゆる内科的疾患の方も多く入室しています。私が2年目で研修した時には内分泌、呼吸器、消化器、腎臓など循環器以外の重症患者さんも多く大変勉強になりました。学ぶ環境ですが、集中治療室のすぐ脇にカンファレンスルームがあって本やパソコンがあるので気になった事はすぐに調べることが出来ます。先生方は非常に優しく、研修医が抱くどんな些細な疑問にも真正面から向き合ってくださいます。手技も基本的なところから教えていただけるので自分の1つ1つの動作を理解し、確認することが出来ました。週に2回の大きなカンファレンスは緊張しますが心が鍛えられプレゼンテーションの練習になりますし、毎日の朝夕のカンファレンスでは患者さんの病態に対する先生方の考えを沢山聞く事が出来、アセスメントの仕方や鑑別の挙げ方なども大変勉強になります。

雰囲気の良さと先生方のカッコよさ

忙しく緊急も多いですが雰囲気はとても和やかで教育的です。数カ月の間でもそこにいるとまるで大家族の一員になったかのような錯覚を覚える程居心地が良く温かい空間です。そんな中で先生方の信念と情熱は物凄く、どんな時も妥協せず患者さんを第1に考えて毎日全力で診療されています。2年目で選択したのは循環器疾患のファーストタッチや集中治療を見たかったこともありますが、素晴らしい先生方を間近で見て後期研修が始まる前に診療に対する真摯で謙虚な姿勢を心に刻んでおきたいと思ったことも大きな理由です。

これから研修する方へのメッセージ

北総病院の集中治療室は内科疾患を思い切り勉強するには最適な環境だと思います。忙しい時もありますが先生方が教育的ですし自分で勉強する時間や環境もしっかりあります。雰囲気も良いため2年目で再度ローテートする研修医は多いです。研修医にとってこんなに居心地が良くかつ勉強になる場所はあまりないのではないでしょうか。是非北総ICUにいらしてください。

堤 正将	2015年、日本医科大学卒

瞬発力

集中治療室は救命救急センターや脳神経センターとともに3次救急病院として地域の医療を担っています。循環器内科医師から構成されており、急性冠症候群・急性心不全・致死性不整脈などの診療を行っていますが、循環器疾患だけでなく他院からの紹介や院内急変も含め広く内科領域における急性期を診療しています。救急外来や院内急変では状態が不安定なかたが多くなりますが、その対応の早さに研修医は圧倒され、自分のできることをやるのに精いっぱいになります。そのような診療の中でも、手技のチャンスがあれば丁寧に教えてくださり、疑問や質問があれば熱心に答えてもらえます。集中治療室をローテートすることで、初期対応において患者のために今何が必要で自分には何ができるのかと自分の役割を考え、チームで診療することの大切さを学ぶことができました。

考察力

初期治療が終わった後は集中治療室に入室することになります。循環器疾患や一般内科領域であれば集中治療室内で完結しますが、血液内科疾患など各領域の専門家に相談しつつ治療を進めることもありますので、幅広い内科疾患を経験することができました。なかには病態の複雑なかたもいれば、なかなか診断がつかないかたもいます。そういったときには腰を据えて考察し、文献にあたり、朝夕のカンファレンスで議論していきます。その中で知識はもちろんですが、考え方や主治医としての姿勢、プレゼンテーションの方法など多くのことを学ぶことができると思います。

これから研修する方へのメッセージ

千葉北総病院集中治療室では急性期疾患における初期治療およびその後の集中治療管理を実際に見ることができます。重症な方が多いため実際に研修医が意思決定を行う場面は少ないですが、経験できる手技は多く、やる気さえあれば多くのことを学ぶことができます。急性期が苦手な方も好きな方も是非広い好奇心を持って研修してみてください。

田中 泉 2015年、日本医科大学卒

全身管理と責任感

日本医科大学千葉北総病院集中治療室は、一般病棟の急変や3次救急の内科的疾患の初療をしており病院内でも重要な役割を担っています。私は1年目の最後2ヶ月を集中治療室で過ごし、90程の症例を通し全身状態の把握や治療を経験することができました。毎日のひとつひとつの出来事に対し思考を深めていく過程がとても勉強になり、またそれぞれの症例を通じて医療における価値観を磨く貴重な機会となりました。検査結果よりも何よりも患者さんの今の状態を意識すること、常に見通しをもって治療にあたること、そして、命に責任をもつということ、どれも医師に必要な姿勢であると考えますが、毎日時間帯を問わず実践している先生方と共に過ごし考えを深めることができました。また一年次最後という自分にとってひとつの節目に研修し、今後の勉強の指標や展望を見つける場ともなりました。熱心なご指導の程、ありがとうございました。

これから研修する方へのメッセージ

私はマイナー科志望で研修医のうちは急性期の場にいたいと考え、北総病院の研修を選びました。集中治療室は、総合的に内科を、そして急性期を勉強する格好の場と考えます。
また仕事中もその合間もチームを大事にしており、仕事合間の和気藹々とした雰囲気があることも魅力のひとつです。院内滞在時間が長くてもつい居心地の良さを感じてしまうのではないでしょうか。
北総ICUでの研修は理想の医師像へのひとつの足がかりになると信じています。

肥田 舞 2014年、日本大学医学部卒

忙しい以上の充実感

千葉北総病院では、集中治療室を1年目の2ヶ月間ローテートすることが必修となっています。私が集中治療室をローテートしたのは1年目の2、3月であり、ある程度病院業務や手技にも慣れた頃でした。当院の2年目研修医の方がほぼ全員再びローテートしていること、1年間の集大成という意味でも心待ちにしていました。 私がローテートした2ヶ月間では入室が90例近くあり、とても忙しい日々でしたがACS以外にも様々な症例を経験でき、幅広く学ぶことができました。 毎日開催される朝・夕のカンファレンスでは、現在の問題点がどこにあり、先生方がどのように考えているのかを共有できる場であり、その1日をどこに特に注目して診療を行えばいいのかを整理できるいい機会でした。また、この1年間で繰り返し行っている手技でも、しっかりフィードバックして下さり、自分の手技の不足点を見直すことができたりと日々新たな知識が得られた2ヶ月であったと感じます。

心強い存在

一般病棟からのどんなコンサルトに対しても、足を運んで自分たちの目で診るという姿勢は、文章にすると当たり前のことではありますが、日々の忙しい業務の中で実際に実践するのは想像以上に大変だと思います。私自身も内科当直などで相談させて頂いた際には、熱心に診て下さり本当に心強かったです。

これから研修する方へのメッセージ

日々何かしらの成長を感じることができる2ヶ月間であると思います。私自身も目の前で起きていることに関して緊急性があるかどうかの感覚が少しばかりわかるようになったと感じます。また、集中治療室の先生方とは他科に比べ一緒に過ごす時間が長く、雰囲気もとても良いため、わからないことがあれば気軽に相談できます。ぜひ千葉北総病院集中治療室で充実した研修生活を送ってください。

木内 一貴 2014年、日本大学医学部卒

手技や知識を学ぶ機会が多い

私は集中治療室を研修医1年目で2ヶ月間研修し、現在2年で3カ月目になっています。 まだまだ自分の未熟さや手際の悪さに頭を悩ますことはありますが、病院にも仕事にも慣れ、一年前より多くの仕事を任せて頂けるようになり、充実した日々を送っています。 当院の集中治療室では、重症・急性期の患者さんを浴びるように経験することができます。 集中治療室では、毎日朝夕2回カンファレンスが行われます。集中治療室でのカンファレンスは、大変勉強になります。指導医の先生方が、大変熱心であるため、時には一人の患者さんに対してカンファレンスが1時間超えることもあります。 また、研修医をチームの一員として考えているので、意欲的に仕事に向かえますし、指導医の先生に対しても、とても相談しやすい環境です。また、集中治療室の先生達は、研修している間は、部活の合宿のように密にかかわるため、違う科の研修に移っても、何か困ったら、親身に相談に乗っていただけます。本当に素晴らしい職場です。 集中治療室では、中心静脈穿刺、気管挿管等を含め、研修医が取得すべき様々な手技を行う機会がたくさんあります。集中治療室は、研修医として知識や手技を学ぶ機会が多くあります。

ICLSについて

ICLSに関してですが、当院のICLS指導は、集中治療室が中心となり行っています。以前集中治療室をローテートしていた尾﨑先生もお話していますが、私も定期的にICLSインストラクターに参加させて頂いています。1年目の6月にICLSは必修で受講しますが、一度の受講では不十分だと感じたからです。何度か参加し、そして集中治療室で研修してからは、急変時の対応で慌てることが少なくなり落ち着いて行動、指示できるようになってきています。また、ICLSインストラクターとしてのICLSへの参加は、後輩に指導する仕方も学べます。私も、北総で研修するならICLSインストラクター参加をお勧めします。

これから研修する方へのメッセージ

集中治療室で臨床を学ぶことは、研修医を終えた後に、どの科を選択しようとも、必ず医師として必要な基礎体力、知力が身に付くため、とても良い研修場所だと思います。しかも、雰囲気が良く、指導医の方々も熱心で教育的なところはなかなか無いと思います。日本医科大学千葉北総病院で研修する機会があるならば、是非2年目の研修に集中治療室を選択すべきと考えます。

笹本 希 2014年、日本大学医学部卒

症例が多い

北総病院は、御存知の通りドクターヘリを所有し、救急分野でたいへん多くの症例が集まってきます。これは救命救急センターに限らず、県内の幅広い地域から内因性疾患も多く集まってきます。 私が集中治療室を回ったのは8月、9月という心筋梗塞のあまり多くない時期だったのですが、2ヶ月で37例ものACSを始め、他の重症内科疾患(肺血栓塞栓症、急性大動脈解離、急性腎障害、致死的不整脈、肺胞出血、悪性症候群など)も数多く経験することが出来ました。

教育的

集中治療室の先生方はとても教育熱心な先生が多く、カンファレンスのみならず、当直帯の時間を使って心電図の見方から、薬の組成など色々なことを教えていただきました。私はローテーションの順番が急性期スタートであったため、内科的知識があまりない状態での集中治療室での研修でしたが、わからないことがあったらいつでも聞ける環境であったため、充実した2ヶ月を過ごせたと思います。

温かい医局です

私は他大の出身ですが、とても先生方があたたかく迎えてくれて、家族のような雰囲気の医局でした。診療においても、グループで診療にあたっているため研修医1年目の右も左もわからない時期に回ったとしても安心して学べます。他の科を回っている時でも、「大丈夫?」と声をかけていただいたり、困っていると助けてくれたり、本当に優しく素敵な先生方のいる医局です。

これから研修する方へのメッセージ

北総病院のICUは、教育熱心な先生方に囲まれて多くを学べる素晴らしい現場だと思います。研修医のうちに多くの急性期の疾患を見ておきたいというのが私が北総病院を研修先に選んだ1つの理由でしたが、実際数多くの疾患を経験出来て来てよかったと思っています。急変時対応は将来どの科に進むとしても必要になるものですし、こんな素敵な先生方に囲まれて多くのことを学べる北総ICUに是非研修に来てください。

纐纈 敦 2012年 金沢医科大学卒

自分自身で考えることの大切さを学ぶ

重症症例・緊急疾患を扱うICUでは、先輩医師の指示のもと動くことがどうしても多くなり、スピーディーにその時その時が過ぎていくためICU研修が始まって間もない頃はなかなか病態について自分自身で考えることができませんでした。しかし、毎日朝・夕に行われるカンファレンスで担当症例をプレゼンテーションすることで、自分自身で現在の病態を考え、スタッフの先生方に間違いなどを指摘して頂くことで頭を整理することができました。その繰り返しにより、少しずつではありますが同様な病態の症例に対して行動できるようになってきました。また、1年目の2か月と2年目で再び回ることで1年目の時には気付かなかったことや1年目で学んだことを再確認することができました。

指導熱心なスタッフ

とにかく優しく、質問に対して丁寧に説明してくれるスタッフの先生方。僕が研修したのは1年目の12、1月と忙しい時期でしたが、業務の合間をぬって僕たち研修医に指導していただきました。また、他科を回っているときでも気になったことなど快く対応していただきました。

臨床と研究の両立

スタッフの先生方は、急性心筋梗塞など心疾患を中心に急性期・重症症例を治療しているため、臨床を重視している先生が多いものと思っていましたが、実際に研修で回ってみると臨床業務の落ち着いた隙間時間や終了後に論文作成なども行っており、感銘を受けました。「やれることはとことんやる」というような印象を受け、自分自身も今後できる限りのことができればと考えています。

これから研修する方へのメッセージ

ICUの研修で急性期・重症症例を経験すればするほど、目の前の症例が緊急性があるかどうかの感覚を磨けるのだと思います。そういった感覚を磨き、少しでも早く対応できるようになるためにもICU研修は必須だと思います。忙しい印象もあるかもしれませんが、とても雰囲気のよい北総病院ICU研修でぜひ有意義な日々を送ってください。

大久保知美 2012年、金沢医科大学医学部年卒

医師としての自覚が生まれます

千葉北総病院での研修システムとしては、1年次に必修としてICUを2か月間ローテートします。私は、内科志望であったため急性期分野に含まれるICUローテートはあくまでも「必須だから」という感覚でスタートしました。内科一般病棟では慢性期疾患を主に診るため、一人一人の患者さんに対して時間をかけて診断し治療していくという日々の流れでした。しかし、一般病棟でも急変が起きた時対応に迫られることもあります。内科一般病棟で当直をしていた際に、急変が起きたのですが、自分は何をしていいのかわからずただ茫然と立ちつくしてしまったという一例がありました。そういった苦い経験もあり医師して急変時にしっかりと行動・対応できる医師になりたいという想いが生まれました。

成長していることが日々感じられます

ICUでの日々は、一般病棟とは全く違い一秒一刻を争う患者さんが入室して来たり、目の前で急変が起こることは日常茶飯事でした。その中で、目の前で急変が起きても手も足もでなかった私でしたが研修医一年目のローテートでの2ヵ月間で、急変が起きても少しずつではありましたが動けるようになっており、少し成長できたと感じることが出来ました。ICUではスタッフの先生方も多くまた疑問に思うことに関しては私が納得いくまで教えて下さり大変勉強になる毎日でした。一般病棟では使用することもない薬剤を使用することもあり、毎日が新鮮でたくさんのことを吸収することが出来ました。

学びの多いところが北総ICUです

生涯の選択としては内科を選択することを決めていましたが、気がつけば2年目の自由選択としては3ヵ月間ICUを選択していました。選択した理由としては

が主に理由として挙げられます。研修医生活の約4分の1をICUで過ごしたことによって、たくさんのことを経験することが出来、貴重な研修となりました。 研修医2年間は限られた期間であり自分がいかに有意義な研修を送るかが大切だと思います。ICUでの研修は幅も広く、急性期から病棟にあげるまでの管理を中心に分野問わず学ぶことが出来ます。将来、急性期に行かないとしても今後の医師生活で重要なことを多々学べると思います。

これから研修する方へのメッセージ

ICUと聞くと緊迫感が感じ毎日忙しいと思うかもしれませんが、当院のICUは雰囲気がとてもよくオンオフはっきりしているのが特徴だと思います。仕事をするときはスタッフ一同協力し集中して取り組み、終われば楽しく談話するという感じです。スタッフ一つになり治療していくというチームワークの形が私はとても好きでした。 研修生活の大半をICUで研修することで私も実際に自信を持って目の前の患者さんの対応ができるようになったと感じています。

澤谷倫史 2012年、日本医科大学卒

とある研修医の一日

とある研修医の一日

基本的な一日の流れは上述に示したようなものですが、急性期患者様を扱うICUではどんな時にもやってきます。朝カンファ中に胸痛で救急搬送されてきた患者様もいれば、深夜1:00にやってくる患者様もいます。

学びやすい環境がここにはあります

ICUではどんな時も受け入れられる状況を整えてあり、そういった中で日々のルーチンワークをこなすためにはなんでも先読みしてすばやく物事をこなすことが必要です。 研修医がやれることは限られていますが、やる気さえあれば先生方の指導の下であればやりたい手技はなんでもやらせてくれます。またどんな時でも指導医の先生方に質問できる雰囲気があり研修医としてはとても過ごしやすい環境にあります。そういった中で徐々に自分のこなせる業務が増えていくことにやりがいや楽しみを見出すことができます。私は内科ローテート6か月ののちにICUをローテートさせて頂いているのですが、慢性期病棟と違った素早い判断と行動力を必要とする急性期病棟は魅力を感じます。急患が来ないときは受け持ち患者様の病態把握やわからないことを調べる時間として過ごすことができ、急患が来るとグループ全員が自分の役割を把握し、できることを即時こなしていきながら自分のやれる範囲を広げていきます。このように無駄なく自分を成長することができるのです。

これから研修する方へのメッセージ

北総病院研修医1年目の澤谷です。もう研修生活が7か月経とうとしているのですがまだまだ日々学ぶことだらけです。
誰でも研修医が終了した後は、自分一人で物事を判断しなければならない日がやってきます。その日がくるまでは限られた期間の中でなるべく多くのことを学び自分に残すことが必要です。
そういったプレッシャーを抱えながら研修生活を送っているわけですが、同期と悩みを打ち明け合い、距離の近い先輩に相談し、教育熱心な上級医の先生方に支えながらであれば確実に自分の理想とする医師像を目指していけると確信しています。